今回は「上腕二頭筋長頭腱炎」についてです。
上腕二頭筋とはいわゆる力こぶの筋肉です。二頭という名前の通り、二股に分かれる形をしています。その内の長い方、つまり長頭が上腕骨(二の腕の骨)との摩擦で炎症を起こす症状を言います。
肩を大きく動かす動作、野球の投球動作・テニスのサーブなどを仕事やスポーツ活動で繰り返すことにより発生しやすいです。
重いものを持ち上げるなど強い一回の力でも起こり得ます。肉体労働者やトレーニング好きな人は要注意です。
また、40歳以上になると加齢による腱の変性により発生しやすくなります。
〇症状
腕を肩より上に挙げると痛む、物を持ち上げようとすると痛むなど。日常生活にも支障をきたしますし、重症になると腱の断裂を起こすこともあるので注意が必要です。
〇治療
運動の休止、冷やすこと、肘を吊るなど負担を減らすこと、電気治療で痛みを取り、傷めた組織の回復を促すことも有効です。
四十肩・五十肩とも似ていますし、レントゲン検査でも写らないような症状です。肩が上がらないと日常生活でも大変不便なので、心配な方はぜひご相談ください。