こんにちは
肩鎖関節脱臼とは
肩鎖関節は、鎖骨と肩甲骨が接している場所で
肩鎖関節にある肩鎖靭帯と、その内側にある
烏口(うこう)鎖骨靭帯(菱形靭帯と円錐靭帯の2本をまとめた名前)の3本の靭帯が
互いの位置を一定に保ち、関節がずれることを防いでいます。
肩に無理な力が加わってこれらの靭帯が損なわれると
肩鎖関節がずれます。
靭帯が傷んだ程度によって関節のずれの程度が決まります。
従来は関節の上下方向のずれの程度によって
捻挫(ねんざ) 亜脱臼(あだっきゅう) 脱臼 の3型に分類していましたが
現在では関節を囲む筋肉の損傷の程度やずれの方向によって
脱臼をさらに4つの型に分ける分類法が主に用いられ、治療方針が決められます
原因
大部分は、転んで肩の外側を強く打つことが原因です。
ごくまれに、腕を上方や前方あるいは外側に強く引っ張られることで生じます。
症状
最初の症状は、肩鎖関節部(肩上面で外側)の安静時の痛み
押した時の痛みと腕を動かす時の激しい痛みです。
少し時間がたつと、はれによりこれらの症状が強くなります。
大きくずれた場合は、鎖骨が上方に突出しますが
時間がたつと周囲のはれのために、突出は明確には認められなくなります。
治療
捻挫は3〜4日間ほど三角巾で手を吊り安静を保ったのちに
徐々に温熱を加えながら関節の動きをもどします。
2〜3週間で日常生活動作に支障がなくなります。
亜脱臼では1〜2週間ほど三角巾で手を吊り
その後徐々に関節の動きをもどしながら関節周囲の筋力の回復訓練を行います。
2カ月間は重い物を下げたり、体を接触させるスポーツは禁止です。