こんにちは
岡崎北ハピネス接骨院ブログ
野球肘はジュニア期の野球投手に多く発生する投球過多
オーバーユースに起因する肘の代表的スポーツ障害です。
成長期に骨が障害されるため
肘痛のみならず将来に禍根を残す骨変形をも合併します。
疾患の概念
野球肘は名前のごとく、野球によるスローイング動作
特に成長期の投手に多く発生するオーバーユース(使いすぎ)に起因し
投球側の肘の①内側、②外側 ③後方 に発生する投球時の疼痛〈とうつう〉が
主症状であるスポーツ障害です。
徐々に発症する場合が多く、慢性化しやすいため肘の疼痛が出現したら注意を要します。
投球動作の加速期(acceleration)は肘関節屈曲、外反、前腕回外位をとります。
内側型は肘の内側部が投球動作時に
回内屈曲筋によって牽引力が加わり
回内筋群や内側側副靱帯、尺骨神経がストレッチされ
微細損傷が発生します。
重症例では上腕骨内側上顆〈じょうか〉骨が
牽引力によって剥離骨折を起こします。
外側型は逆に上腕骨小頭や橈骨〈とうこつ〉頭に
圧迫力が加わり、骨の壊死〈えし〉、欠損、遊離体などの
離断性骨軟骨炎が発生します。
後方型は減速期(follow-through)に肘伸展位で
尺骨肘頭に牽引力が加わり剥離や疲労骨折などの変化をきたします。
好発スポーツ
野球、テニス、アメリカンフットボール(QB)、ヤリ投げなど、オーバーヘッドスローのスポーツなど、好発スポーツとして挙げられます。
好発年齢
10〜16歳の男子に多く発症し、好発部位は先に述べた通り、投球肘の内側、外側、後方です。
症状
内側型では明らかな肘内側の圧痛、腫張〈しゅちょう〉
投球時の肘痛、肘の可動域制限、時に小指側のしびれ感が出現します。
外側型では肘外側の疼痛に加え
ロッキング症状を呈することがあります。
後方型では肘後方の圧痛
投球時痛、ロッキング症状を呈します。